
- 作者: 馬場史郎
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2019/04/11
- メディア: 単行本
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増税前に買った本にようやく手をつはじめました。増税前に買った技術書が届いた!
— youzine (@youzine_geecul) October 6, 2019
積読もまだあるから、今月末以降から読みはじめたい pic.twitter.com/HLP2gNMql6
タイトルから分かる通り、SEに向けて書かれたビジネス書です。
しかし内容はSEに限らず、ITエンジニアなら得るものが多いビジネス書だと思います。
今回は本書を読んでの感想などを書いていきます。
何故読んだのか
新卒でSE(システムエンジニア)として就職して数年経ち、
エンジニアとしての自分を取り巻く環境や、自分自身の働き方に対して色々考えるようになってきた。
そんな中、今後どうしていくかを考えるのも大事だけど、「今後」の為に「今」も頑張る必要があると思い、
まずSEとしての自分の働き方を見直すために本書を読むことにした。
要約
本書は著者の馬場史郎氏が日本IBMのSEとして働いていたときに、
自身のSEとしての経験をSEとしての心構えとして後輩エンジニアに渡したものが原案になっている。
しっかりしたSE(=信頼されるSE)になるための日々の考え方や、行動、仕事へのスタンスが50の鉄則としてまとめられている。
50の鉄則は2部構成で、前半は個々のSEがどう考え行動すべきか、後半はSEマネジャ(管理職)がどう考え行動すべきかという内容になっている。
感想
第1版は2000年発行のため内容は古くなっているかと思ったが、今でも為になる心構えや考え方が記載されていた。
それは本書が個別の技術やシステムに対する考え方ではなく、「人間ごと」について記載された本だからだと思う。
ただ、やはり今の時代や現場にあわせて自分なりに再解釈が必要な部分もある。
例えば本書で繰り返し大事なこととして取り上げられている、「独りでぶらっとお客様を訪問する」は、
効率性が求められ働き方改革が社会で掲げられているなかで、用もアポイントもないのに会ってくれと急に連絡するのは厳しいものがあると思う。
そこで真意をくみ取り、「独りでぶらっとお客様を訪問する」を抽象化して「お客様の日頃の状況や悩みを認識する」という観点から
再度自分なりに具体的な行動に落としこんだアプローチを考える必要があると思う。
僕としては本書を読むことで新しい発見はなかったが、
自分自身が感じていた弱みとか、疑問、働き方について、
感じていることが誤りではなかったこと、じゃあ具体的にどう行動できるのかという指針を与えてくれる一冊だった。
まず今の自分に必要なのは、これはビジネスなんだという意識と、そこにエンジニアとしてどうコミットしていくかと認識。
個人的にはSEとなる新卒には社会人研修や技術研修とともに、本書を使った勉強会などをして、
仕事観とか仕事に対する哲学的な部分を学び考える場が必要だろうと思う。
それを会社が研修として提供するべきかどうかはという議論をすると難しいものになるが、
現状の経験と断片的に先輩や上司から都度口伝で伝えられるだけというのもどうかと思う。
ビジネスを意識したエンジニアになるための鉄則という軸が本書にはあるので、
SEだけでなく、WEB系とか、ITに関わるエンジニアやマネージャには一読の価値があると思います。
僕もまずは今日から内容を実生活に取り入れて、都度本書を読みかえして吸収できていない部分を吸収したいと思います。
学び
SEの目的・任務:「ビジネス目標の達成」「顧客に満足いただくこと」
ITスキルは当然として、それ以外のソフトスキル、活動が大事。
SEとしてのしっかりした価値観を身に着けるには反省が必要。
SEとしてビジネス力を持って活動するためには、土台に技術力がないと関係は作れない。
一日1ページはマニュアルを読むことで、システムに強くなる基本を身に着ける。
仕事を始めるときにレビューを、終えるときにやり方が適切だったか反省し意見を聞く。
SEに必要な三つの能力、技術的能力、仕事管理能力、政治的能力
若い時に多用な経験を積むことが後の仕事に効いてくる
引用
・第一線で働くSEの仕事の目的、すなわちSEの任務は、与えらえた「ビジネス目標の達成」と「顧客に満足いいただくこと」である。
・SEは、「ビジネスマンとしての常識を持った情報技術(IT)の専門家」たるべきである。
・ 相手の中に飛び込んで相手の仕事を知り、相手の立場を考えて行動することである。
・SEはその人が持っている考え方・価値観によって、物事を判断し行動する。
・迷った時の判断基準は顧客が51,会社が49
・意見を言わないと信用されない
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