久しぶりのブログ更新は、これまた久しぶりのお出かけで行った、東京都庭園美術館で行われている展覧会「20世紀のポスター[図像と文字の風景]」に行ってきたのでその感想とかをとりとめもなく。
目次
展覧会「20世紀のポスター[図像と文字の風景」とは
東京都庭園美術家で行われている展覧会で、20世紀のポスターを「構成的」という視点で鑑賞できる展覧会です。
会期は2021年1月30日(土)-4月11日(日)と来月中旬までとなっています。
ちなみに館内は写真撮影禁止です。
東京都庭園美術館とは
僕はこの展覧会の存在で初めて東京都庭園美術館の存在を知ったのですが、
東京都庭園美術館は皇族の朝香宮の自邸として1933年に建てられ、1983年には東京都庭園美術館として一般公開されたようです。
アール・デコという直線的、幾何学的な装飾を特徴とする様式で建築された建物(美術館/旧朝香宮邸)と西洋式庭園と和式庭園から成ります。
建物は旧館(旧朝香宮邸)と新館があり、新館にはカフェが併設されています。また庭園内にはミュージアムレストランもあります。
感想
単純にポスターを眺めるだけでも楽しいです!
・・・という、夏休みの日記を作文させられる小学生よりヒドイ感想を披露してしまいましたが、
僕は特にアートやデザインに詳しいわけではなく、単純に興味がある、面白いというレベルで鑑賞しているのでこんなもんです。
ただこの展覧会では二つ見どころがあると思っています。
一つ目は展覧会の主旨であるポスター、二つ目は会場である建物と庭園です。
僕はこの2つについて何も前知識なしに行ったので、先述のような感想になってしまったのですが、確実にこの展覧会は予習して行ったほうが楽しいと思います。
東京都庭園美術館のWebサイトを見て、美術館や展覧会についての言葉、例えば「構成主義」「アール・デコ」「バウハウス」「インターナショナルデザイン」「朝香宮家」といった用語やその歴史を少しでも頭に入れておくと、
自分が見ているものや経験を歴史とか時間的枠組の中で位置づけて考えたり、感じたり、想像したりできるのでおススメです。
その考えたり感じたり想像したことが正しいかとか筋が通っているかは別として(それは専門家の仕事なので素人は楽しみメインで)。
もちろん美術館にあるキャプションや説明、ポスターの色や線の使い方とその特徴、建物の装飾を見るだけでも楽しめます。
建物内でゆったり鑑賞したら、庭園を歩きながら考えに耽るのもいいと思います。
図録でメタ的視点を手に入れろ!
図録もあったので、買いました(お値段は2970円)。
展覧会場だとゆっくり見れなかったりしますが、図録を買えばいつでも好きなだけ作品を見ることができるので良いです。
しかも図録には展覧会に寄せての文章や、エッセイが載っていてより作品や展覧会に対する解像度が高くなります。
僕が興味深かったのは、図録収録の「風景としてのポスター」で、ポスターが見られないことを前提に一時的な存在として街中に貼られること対して、美術館という見る/見られることを前提とする場で貼られることは僕たちとポスターのコミュニケーションのあり方は違うよねという内容。
たしかに街中でみるコロナウイルス関連のポスターは目に留めた僕らへの注意喚起として意図されていて、たまたま目に留まって気づいたり気づかなかったりする。
これが何年か経ってコロナが終わった際には時代を背負って見られる対象として歴史的に位置づけられるのだろうなとか思った。
と、こんな感じで図録におさめられた文章や図を読んだり見たりすることで展覧会で見たポスターそのものだけではなく、展覧会で見たポスターを起点としたメタ的な視点で考えることができると思います。
是非図録を買って展覧会にある副題「ビジュアルコミュニケーションは可能か?」について考えてみてはいかがでしょうか。