この前の記事でも仏教×SFということで触れた一冊。
「徳」がエネルギーとして活用され、人類はユートピアを謳歌していたが、「徳カリプス」という高まりすぎた徳により引き起こされた連鎖成仏で人類の70%が解脱し文明が崩壊した後の徳なき世界を生きる者たちの冒険譚である。
相変わらず仏教×SFの世界を説明しようとすると珍妙になってしまうな....。
そこもまた好きなんだけど。
ライトノベルに分類されるのかな?読んでいて頭の中に浮かんでくる絵/映像も本書の表紙と相まってマンガ/アニメ調になる。
活字で読んでも面白いが、マンガ/アニメ化してほしいなと思う一冊。
『黄昏のブッシャリオン』はまだ執筆継続中で未完となっている。
(読み始めた時には知らなかった!)
元がtwitterから始まった物語のようで、上記の電子/物理書籍では第一部のみの収録だが、第二部以降もtwitterやカクヨムで更新されているので続きが気になる人は読むことができる。
電子書籍収録の第一部しか読んでいないので物語全体としての感想は定まっていないのだが、現状としては登場人物への感情移入や愛着を持つことが難しいなと感じている。一方、世界観や設定、人間たちを強制解脱させようと大地を闊歩する巨大な仏像機械なんかは結構好きだ。
この世界が、物語がどのように進んでいくのか第二部以降も気になる人は読んでみるといいと思う。